steering / ステアリング・ハンドル周り

2005/8/5

PRO GRIP/719スーパーバイクグリップ装着とワイヤリング作業

  • ◇ このパーツの満足度 → 60/100
  • ◇ 取り付け難易度 → 簡単
  • ◇ 取り付けに必要な特殊工具および加工 → 特になし(プライヤー・ペンチの類が2本必要)

グリップは好みと使用目的に合わせて選びましょう

ハンドルバー交換に伴いグリップも新調することにしましたが、選択肢が多くて悩みます。
「シンプル好き」、「ハンドガードを装着したい」、「振動軽減効果を重視する」、という私の指向から、「単色」、「オープンエンド」、「振動吸収性が良好」の3条件で検討し、最後の「振動吸収性」の条件より、まずはPRO GRIP(プログリップ)のRGVS内蔵タイプというところまで絞り込みました。

ところがプログリップのラインナップには単色モデルというのはほとんど見あたらず、しかもオープンエンドとなるとロード用グリップしかありません。
しかし、そのロード用グリップの中に気になるモデルを見つけました。
『719スーパーバイクグリップ』(1,680円)です。
ターミ、スーパーバイカーズに人気!の謳い文句に惹かれ(笑)、ならばモタードにもぴったりのはず?ということで、今回はこの製品に決定!

さらに今回は、グリップのワイヤリングにも挑戦してみたいと思います。

グリップのワイヤリングにも挑戦!

グリップ以外に用意するものは、ペンチもしくはプライヤー類が2本と、ステンレスワイヤーです。

キタコ/ステンレスワイヤー0.57mm

今回使用したステンレスワイヤーはキタコの0.57mm線です(367円/5m)。
ワイヤリングに使うワイヤーの太さは、0.4mm〜0.8mmのものが一般的ですが、0.4mmを以前使用したときは、少々細すぎるように感じました。
これできつく締め上げると、ワイヤーがグリップに食い込みゴムを切ってしまいそうでしたし…何よりもまず、ワイヤリングが目立ちません!(笑)
機能と見た目(^^;)を両立するのでしたら、0.6mm前後が良いのではないでしょうか。
0.8mmは使用したことがないので分かりかねますが、ちょっと太すぎるような気がします。

今回は試しにバイクパーツメーカー(キタコ)のものを購入してみましたが、わざわざ値段の高いブランド物を買わなくても、もっと安いものがホームセンターにありますのでそちらを探してみてください!

こちらはホームセンターで売っていた、太さ0.55mm/長さ7mで、100円のワイヤーです。

0.55mm/7Mのステンレスワイヤーがで100円

実際に使い比べてみると…なんとなく、ブランド物のほうが切れにくいような気がする…かな(^^;)

また、ハンドルを新調しない場合はグリップを抜き取る作業が先に必要になりますが、古いグリップは再利用しないものとして考えた方がよいでしょう。
グリップにダメージを与えず、ハンドルから抜き取るのはかなり大変な作業です。
ハンドルとグリップの隙間にドライバーを差し込み、ぐりぐりと広げて、そこにパーツクリーナーのような溶剤を流し込み接着剤を溶かして…といった手順になると思いますが、古いグリップの場合は特に、うまく剥がれてくれません。
ここは思い切って、カッターなどでばっさりと切り開いてしまったほうが苦労も時間も短縮できます(^^)

また、グリップには左右があるので、挿入前に必ず確認してください。
穴径の小さい方がクラッチ側になります。
アクセル側は、スロットルスリーブの厚さ分内径が大きくなっています。

クラブグリーンサム/テフロンシート&リング

アクセル側のグリップとスロットルホルダーの間に上写真のような摩擦低減用のリングなどを入れる方は、必ずグリップ挿入前にスロットルスリーブに輪を通しておきましょう。

グリップをアクセルホルダーに挿入する前にテフロンリングを通しておくこと

グリップ装着後に入れることはできません。(私は2度も同じ失敗を繰り返しましたが… -_-;)

…前置きが長くなりましたが、クラッチ側のグリップを新しいハンドルに取り付けていきます。

グリップグルー(グリップ用接着剤)をグリップ内に塗布してからハンドルに差し込みます。

G17でグリップを固定

そうしないとグリップが動く原因になります。
グリップグルーがなければ、私のようにG17を使っても問題ないと思います。
私はいつもこれを使っていますよ(^^)
はみ出してしまったら拭き取ればよいだけですので、接着剤は多めに塗っても構わないでしょう。

次はワイヤリング作業です。

ワイヤー巻き付け作業

PRO GRIP 719スーパーバイクグリップには片側2ヶ所のワイヤリング溝があります。
そこにワイヤーを巻き付けていきますが、このときできるだけきつく締め上げるようにしてください。
巻き数は2周程度で良いと思います。
見た目を良くするコツは、巻き付けたワイヤー同士が重ならないように、ぴったりと並ぶように巻き付けることですね。
こうするとワイヤーがよく目立つようになりますし(笑)、見た目も綺麗です。
ただ、見た目ばかりに気を取られていると、巻きが弱くてワイヤリングの意味無し、ということにもなりかねないので、まずはきつく締め上げることを優先させてください。

2周させたあとで、締め上げた状態を保持したままワイヤーの両端を撚(よ)っていきます。
この撚るポイントを、ハンドル装着時に隠れる裏側に取ると見た目良く仕上げられます
この作業はワイヤーツイスターで行うと大変楽なのですが、ペンチ2本でも効果のあるワイヤリングを施すことは十分可能ですので安心してください。
もし、撚り上げたあとで緩いと感じたり、失敗した場合はまたやり直せばいいのです。
ワイヤーは安価ですし、一回に使用する長さはたかが知れています。
何度かやるうちにコツがつかめるてくると思いますよ〜。

次に撚り上げたワイヤーを5mmから10mm位残して切断し、更にペンチで増し撚りします。

5mmから10mm残して切断後、増し撚り

ここで撚りすぎるとワイヤーが切れてしまいますが、増し撚りしなければ確実に緩すぎになると思います。
何度か失敗して(笑)、ちょうど良い撚り量を見つけてください。

そしてその先端をグリップに埋め込みます

増し撚り後、先端を埋め込み

この作業を忘れるとグリップを握ったときに手に突き刺さる(゚д゚ )ので、必ず行ってくださいね。
最近のグリップには、埋め込むポイントがあらかじめ設けられている製品もあるそうです。

ワイヤリング完了!

これで完成です。スロットル側も同様に行ってください。
スロットル側のグリップは元々ずれを起こしにくいので、クラッチ側ほど神経質にならなくても大丈夫です。

インプレッション

ゲル素材の厚みでしょうか、グリップがかなり太くなった感じがします。
アクセル操作は軽くなりましたが、この太さには違和感を覚えます。
アメリカンバイクのスロットルのような感覚です(^^;)
また、ゲルの部分は柔らかくて振動吸収にかなり役立っていると思いますが、ハンドルに積極的に入力するような場面ではダイレクト感が無く、ちょっと扱いづらくなりました。

あとはグリップの長さが結構長いので、アクセル側はスロットルスリーブからかなりはみ出します。
これを、何も考えずに外側のワイヤリング溝で切り落としてしまいましたが、ちょっと格好悪くなってしまいましたね…(-_-#)

アクセル側グリップ

基本的に、ロード用グリップはオフ用グリップよりも長いというのは常識らしいです。
私は知りませんでした(笑)
グリップ長は、左右ともに約125mmです。

2006/10/15

やはりこの格好悪さが気になって仕方なかったので(^^;)ハイスロットル化を機に、新品のグリップを装着し直すことにしました。

スロットル側グリップ装着状態

幸い、YZ125のスロットルスリーブはDTのそれよりも多少長かったので、グリップは短く切らなくても特に不都合は生じませんでした。(グリップ外側のワイヤリングも可能です)