2018/7/30
焼き付かせてしまったエンジンの修理中に燃料コックからのガソリン漏れが判明しました(;_;)漏れているのがコックとガソリンタンクの付け根ではなく、コック内部からというのが厄介でして…。
DT200WRのパーツリストを見ると、コックの取り付け部分のガスケットは部品番号が存在するものの、コック内部のオイルシール(パッキン)及びOリングについては記載がなく、個別のパーツは出ないようです。
Oリングはサイズを測って汎用品で代用できるとしても、オイルシールは無理でしょう。アセンブリ交換しかないのでしょうか…ちなみにコック(フューエルコックアセンブリ1)はまだメーカー在庫があり、価格は税込み4,612円でした。
と、困っていたところに、同じくDT200WRに乗られているアクセさんより貴重な情報をいただきました!DT230 LANZA(ランツァ)のパーツが共通で使えるとのことです(^o^)早速試してみました!
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純正部品の調達は、昔はバイクショップ系の通販(ナップス等)を利用していましたが、今ならモノタロウ(業者向けサイト)が早いし便利ですね。なお、モノタロウの場合、バイクの純正パーツは事業主(法人)で登録しないと購入できません。個人でも問題なく(?)登録できるようですけど(^^;)
パーツナンバーは、オイルシールが3AJ-24534-01(パーツリスト上の品番3AJ-24534-00「バルブパッキン」)で税込400円、Oリングが3AC-24523-00(同3AJ-24523-00「シール,コック」)で227円です。品番変更されているため、モノタロウの商品検索でヒットしない可能性があります。
※オイルシール、ガスケット、パッキン、Oリングなど、用語が混在しています。ウィキペディアによると、大分類(総称)は「シール」であり、中分類としてシール部分がボルト等で固定されているものを「ガスケット」(小分類としての「Oリング」を含みます)、接触する部分が回転運動や往復運動をしたり、繰り返し着脱する場合のシールを「パッキン」(こちらもOリングを含みます)と呼ぶそうです。つまり今回私が「オイルシール」と呼んでいる部品はパッキン、Oリングも広義にはパッキンに該当する(形状からしてOリングが適当かと思いますが)ようです(^^;)
それでは作業に入ります。
まず、ガソリンタンクを車体から取り外してガソリンを抜きます。
少々強引ですが、ガソリンタンクのホースを同じ径の長いゴムホースに付け替えて、手作業で車の燃料タンクに移しました(^^;)
全て抜ききってしまうと作業後にエンジンを掛けられなくなるので、リザーブタンクの容量分くらい残しておきます(少しくらいガソリンが残っていても作業は可能です)。
コック側を上にして、タンクを横に寝かせます。
床との間に木片などを挟んでタンクが水平になるように調整します。ガソリンの量が少なければ(キャップ側からも)溢れてきません。
コックを固定しているプレートを取り外します。
バネリング(波ワッシャー、ウェーブワッシャー)を無くさないように。
コックを取り外します。
コックを外すとオイルシール(人の顔のような部品)とOリングが現れます。
ちなみに撮影に使用したカメラRX100は、人の顔と認識して追尾フォーカスしていました(笑)
ガソリンが漏れる原因はOリングの劣化です。
不思議な形をしているオイルシールですが、
コックの裏側が一部えぐれており、コックの位置により、3つあるガソリンの流路(タンク側のONとリザーブ、キャブレーター側)を分ける仕組みになっています。
オイルシールが劣化するとOFFにしてもキャブレーターにガソリンが流れるといった症状が出ると思われます。
右が取り外した部品、左が今回発注した部品です。
同一のものとみて間違いないでしょう!
オイルシールに裏表は特に無さそうです…
念のため、シリコングリスを薄く塗布して組付けます。
Oリングとオイルシールを組付けて、
コックを取り付けて、
ウェーブワッシャを挟んでプレートを固定したら作業完了です!
撮影しながら作業したので1時間ほどかかりましたが、普通に作業すれば30分もかからないでしょう。
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作業後しばらく経過しましたが、今のところ漏れはありません(^^)v
このワザは、単に費用が安く済むというだけでなく、年式が新しいランツァのパーツを流用できるということに大きな意味があります。
アクセさんありがとうございました!