2015/8/1
タイトルだけを読んでも一体なんのこっちゃ分からん!って感じですが、エアクリーナーエレメント本体ではなく、エレメントを取り付ける台座(ホルダ、ベース)の気密保持用のスポンジ(シール材)の交換作業を行いました。
(エアクリーナーエレメントのメンテナンスについてはこちらでレポートしています)
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お盆休み前のメンテナンスで、エアクリーナーエレメントを洗浄しようと取り出したところ、
台座(ホルダー)のスポンジが腐っている煤i ̄ロ ̄;)
一部は垂れ下がって吸気の流路にはみ出しており、その部分が黒く変色(バックファイヤーで焦げた?)しています。
スポンジは触っただけで…
ボロボロと崩れます。
2ストロークエンジンは構造上、混合気の吹き返しが起こりやすく、特にハーフスロットルを多用する街乗り用途ではその傾向が強く、エアクリ―ナー周りは吹き戻したガソリンやエンジンオイルに浸された状態にあります。
このスポンジも、長年ガソリン等に曝され続け、劣化したものと思われます…。
パーツリストで確認すると、スポンジは単体では販売されておらず、台座(ホルダー)一式での交換となるようです。(PN.3XP-14459-00「ガイド,ホルダ」4,320円(税込)2017.08.19時点メーカー在庫あり)
このホルダ自体も遅かれ早かれ生産終了するものと思われます。今後の保守のことも考えて、ホームセンターで売っている部材を使ったDIY補修に挑戦することにしました。
近所のスーパービバホームで、良さげな素材を見つけました。
NBR(ニトリルゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム)素材のスポンジシートです。
商品の注意書きには、「石油類、薬品等が触れる場所では使用しないでください。」と書かれていますが、NBRは耐油性のある素材であり、特にNBR2種であれば高い耐ガソリン性も有しています。
こちらは素材からして、耐ガソリン性の弱い1種(A)と思われますが、今回の用途には使えると判断しました。
(マネする方は自己責任でお願いいたします)
※念のため、切れ端を1週間程ガソリンに浸してみましたが、
溶けるなどの急激な劣化は確認されませんでした。
(多少劣化が早くても、容易に入手できる素材なので、交換サイクルを早めれば問題ないでしょう)
縦300mm×横300mm×厚さ5mmのサイズで価格は1,000円程度と少々高めです。
ただこのサイズなら、最低でも3枚は取れそうです。
素材はもともとのスポンジよりも固めです。
モノタロウなどの通販を利用するか、もしくはホームセンターに直接交渉して取り寄せてもらうことができれば、ちょうど良い大きさ・厚さのものが選べます。(価格もより安価です)
厚さ5mmだとかなり厚いですね。
もとのスポンジは劣化して潰れていることを考慮しても、3mm厚くらいのものがちょうど良さそうです。
今回は人柱としての実験的試行ですので、まずはこのまま試してみます。
まずは、古いスポンジを剥がします。
指で簡単にこそぎ落とせます(^^;)
スポンジを固定していた接着材だけが取れずに残ります。
スクレーパー等を使わなくとも、ブレキークリーナを吹き付けて、
ウエスで擦るだけで落とせました。
綺麗になりました(^^)
続いて、採寸をします。
台座(ホルダー)を型にして、スポンジ材にトレースしました。
この方法でも全く問題ありませんが、
内側は、吸入空気の流路を塞がないように、意識的に少し小さめに切り出しましょう。
内側にあまり小さくしすぎると隙間ができるので、加減してください。
(外側が小さい分には問題ありません)
私は、台座に紙を押し当てて型紙を作ってから…
スポンジ材にトレースし、
切り出しましたが、
(テキトウにやったので、結構曲がっています ^^;。外周が曲がる分には特に問題ありません)
仕上がりはあまり変わりませんでした(笑)
スポンジ材を台座に接着します。
両面テープとゴムの接着が可能な接着剤(セメダインスーパーX)を用意しました。
ボンドを使うと、失敗した時に最初からやり直しになるので、とりあえず両面テープのみで止めています。
ガソリンで粘着成分が溶けてしまうと思われますので、メーカー純正品同様に接着剤での固定を推奨します。
エアクリーナボックスに仮に組み付けてみます。
滑りを良くするため、また密着度を高めるため、接触面に(シリコン)グリスを薄く塗布します。
それでも、押し込む段階でかなりきついです。
一応収まりましたが、間違いなく、3mm厚のシートが適当と思われます。
エアクリーナーエレメントを台座(ホルダー)に組付けます。
先ほどと同様、気密性を高めるためシリコングリスを接触面に薄く塗布し、
エアクリーナーフィルターの突起と「UP」のマークを合わせて固定します。
エアクリーナーボックスに装着します。
かなり力を入れないと、最後で押し込めません。
エアクリーナーボックスの蓋の突起と、エレメント台座の突起との噛み合いを確認しつつ、蓋を閉めます。
(蓋の突起で、エアクリーナーエレメント(の台座)を押さえつける構造になっています)
外装を取り付けて、作業完了!
その後、100kmほど走行しましたが、特に問題は生じていません。
このまましばらく様子を見つつ、状況を確認してまたレポートします!