additives / 添加剤

2005/6/8

4ストローク用SUPER ZOILを2ストロークエンジンオイルに添加

  • ◇ このカスタムの満足度 → 75/100
  • ◇ 作業難易度 → 簡単
  • ◇ 必要な特殊工具や加工 → エンジンオイルとZOILを混合する際に注意点あり

情報入手!

「2stエンジンオイルに4st用ZOILを使用することで、2st用ZOILと同じ効果を発揮させながらも大幅なコストダウンが図れる」というおいしい(?)情報をネットで入手し、以前からZOILを使ってみたいと思っていた私は、早速試してみることにしました。
これで本当に効果があれば素晴らしい技だと思います(^o^)

情報によると、

  • ・ 2stエンジンオイルに対して2.5%の4st用ZOILを混合。
  • ・ 混合の際、2stエンジンオイルを50℃に温めておく。

これだけでよいらしいのです!

混合比2.5%ということは…ZOIL添加2stエンジンオイルを1L作るのに必要な4st用ZOILの量は25mlです。
4st用ZOILは、250ml入りで税込み定価6,090円ですから(管理人は某オークションで、送料税込み4,300円で購入)…つまり、6,090円(4,300円)でZOIL添加エンジンオイルを10Lも作ることができるのです!
エンジンオイル1Lで約1,000km走行できるとすると、これ1本で、今後約10,000km(私のDTのオイル消費率では7,000km程度ですが…)は常にZOILをエンジンに供給し続けられるということです。

一方、2st専用ZOILで10,000km走行した場合のコストを計算すると…2st専用ZOIL(3,990円/450ml)はエンジンオイルに対し、初回1:1の割合で混合 → 以降は5:1で混合することが推奨されているため、
3,990円で900km + [残り9,100km÷1,200km (エンジンオイル 1,000mlに対してZOIL 200mlを混合し、1,200cc作成 → 1,200km走行可)] × 2st ZOIL 200ml当たりの単価(3,990円 × 200ml/450ml) ]
17,438円
もかかるのです。
そう考えると圧倒的なコストパフォーマンスですね!

450ml入りの4st用ZOIL(定価10,290円、ネット通販価格で送料税込み6,900円)を買えば更にお得(18,000km分)ですが、私はそれほど距離を走らず、開封状態であまり長く置いておくと劣化する恐れがあるので、あえて250ml入りを選んでいます。

まあZOILは基本的に一度の処理で2、3万kmは効果が持続する(※4st用ZOIL)らしいので、常にZOILを供給し続ける意味は、実はあまり無いのかも知れません(^^;)
ただ、2st用ZOILの注意書きで「レース車両には毎回添加する」ように推奨していることを鑑みれば、意味が無いこともないのかな?とも思ったりもします。

その他の注意点として、ネットでは「ZOILの分量を入れすぎたり、加熱しないでテキトウに混合したりするとプラグがかぶる可能性がある」とも指摘されていました。

作業手順

私は、エンジンオイルはオートルーブスーパー(青缶)を使っています。

ZOILとオートルーブZOILの色

YSPのメカニックの方の話では、DT200WRであればエンジンオイルはより高級な赤缶(オートルーブスーパーRS?)を使った方がよいとのことです。
ただ、YAMAHAの2st用油脂関係は全般的に質が高いらしいので青缶でも十分!と、私はこちらを使い続けています。…要は単にケチっているだけです(笑)
青缶は近所のホームセンターで手軽に入手できることも理由の一つです(^^)

それでは作業に入りましょう。

オイル缶をそのまま容器にして混ぜてしまえば楽だろうと思い、とりあえずオートルーブの上蓋の部分を缶切りで開けてみましたが......

オートルーブの缶上部を缶切りで開ける…

開いてみると結構ぎりぎりまでオイルが入っています。
それもあって今回は濃度2.5%を実現するために、添加するZOILと同分量の25mlのエンジンオイルを抜き取り、そこにZOILを加えて合計1,000ccとしました。

通常は、私のように上蓋を開ける必要はありませんが、狭い注ぎ口からでは投入したゾイルをうまく攪拌できないかもしれません。
かといって別容器に移すのもあまり意味が無いので…投入後急いで混ぜるしかないでしょう(笑)
その場合は、オイル1,000ccに対してゾイル25.64mlを混合します。

ちなみに管理人は、初回の処理であることと、本当に2.5%で効果が発揮されるのかが心配だったので(笑)、勝手に増量し、3.0%(30cc)で混合しています。
あまりZOILを濃くしすぎるとカブる可能性があるという指摘もあることから、このような微妙な上乗せ量としました。
しかし2st用ZOILでは、初回は5倍の濃度で使用することが推奨されていることを考えると、むしろもっと濃くしても良かったのかも知れませんね(-_-;)

…まあ実験ということであまり深く考えずに行きましょう!

オイルの加熱は直火でもたぶん問題ないと思いますが、

オイルを湯煎にかける

缶が縦長である(缶の上下で温度差ができてしまう)こと、また低温のZOILを混合した際の温度降下を考慮して、湯煎にかけてみました。

温度計を混ぜ棒にする

温度計を混ぜ棒にしてしまえば一石二鳥です。
余計なお世話かもしれませんが、温度計を缶の底に付けた状態で温度を測らないように。

50℃で混合

50℃になったところで、少しずつZOILを混入しながらよく混ぜていきます。
ZOILを投入した際のエンジンオイルの温度降下を考慮して、50℃よりも多少高くしておいたほうが良いかもしれません。

これで完成です。
あとは少し冷ましてから、漏斗などを使ってオイルタンクに投入すれば作業完了です!

慎重派の私は、オイルタンク内に残っていたオイルを全て排出してから入れました。
未処理のエンジンオイルがZOIL混合済みエンジンオイルと混ざることで、何らかの悪影響が出るかもしれない…と心配で(^^;)
まあ、一度手間をかければ、2回目以降は気分良く(笑)そのまま継ぎ足せます。

ただ継ぎ足す際は、オイルタンクを空に近い状態にしておかなければ1リットル丸々は入らないので、保存用に空のオイル缶を1つ用意しておきます。
危険ですので、オイルタンクが空に近くなるまでオイルを使い切る、というのは止めましょう。

※上記の情報は確証を得たものではありません。同様のことを行う際は自己責任の範囲内で行ってください。
分量については、私はきっちり量りながら行っていますが、実際のところ「50℃」とか「2.5%」といった数値がどれだけの厳密性を有しているのかは、メーカーの者ではないので分かりません。
もしかすると結構適当でよいのかも知れませんね(^^;)

インプレッション

数十kmも走行すると、その効果を感じることができました(実際は即、効果が発揮されるらしいですが、私の場合はオイルパイプとオイルポンプ内に元のオイルが残っていたためだと思います)。
まるでセッティングを薄めに振ったかのような軽い吹け上がりです。
そのためアクセル開度が無意識に大きくなってしまうからか、パワーもアップしたような気もします。
こちらは「気がする」だけかもしれませんが(笑)

添加剤といえば実はこのDT、走行距離3,000km時にマイクロロン(黒缶、6,300円/8oz)の添加も試しています。
しかしそのときは明確な効果を感じることができませんでした。
四輪(走行距離 10万kmの初代LEGACY WAGON)に添加したときは結構いい感じだったので、DTにも試してみましたが…LEGACYの時にはみられた燃費の改善などもみられませんでした。
もちろんマイクロロンが謳う、焼き付き防止などの効果は発揮されていたのかもしれません。

調べてみると、もともと通常のマイクロロン(黒缶)は、2ストロークエンジンに対しては効果は薄いらしいのです。(2回トリートメントすることが指示されています)
マイクロロンは、2ストロークエンジンにはマイクロロントップエンド(16,800円)という製品を推奨しています。
また、更に効果が高く、即効性もあるマイクロロンXA(11,550円/8oz)という製品もありますが、こちらは2ストロークエンジンに対応しているかは不明です。

今回ゾイルを使ってみて、コスト面はもちろん、体感できる効果の面でもZOILに軍配が上がりました。
しかもこの4st用ZOILの裏技を使えば、常にZOILをエンジンに供給することが出来るのです!

…と、やたらとZOILを褒めていますが、私はZOILの関係者ではありません(笑)

次はギアオイルにもZOILを添加してみます(^^)

あとがき

2st用ZOILが初回添加時の濃度を濃くするように指示していることを鑑みれば、やはり初回だけは2.5%より濃くして使用した方が良いかもしれませんね。
説明書きでは、「初回はエンジンオイルに対して 1:1、2回目以降は 1:5」の混合比を推奨していることから、単純に計算すると初回で7.5%という割合を導き出せます。

もちろんこれは理論上の数値であり、2st用ZOILのそれを単純に4st用に適用するわけにはいきませんが、結論としては、初回だけは2st用を 1:1の割合で使用し、その後は4st用を2.5%添加して使用するのがベストであると管理人は考えています。

また、上で取り上げたマイクロロンに関して、マイクロロンを含むテフロン(PTFE=ポリテトラフルオロエチレン)ベースの添加剤の効果についての気になる記事をみつけました。
私にはこの分野における専門的知識はなく、この記事が正しいのかを判断することはできません。
ただ、私見としてはこの記事の信頼度は高いように思います。

この記事に従えば、マイクロロンが謳っている「トリートメント」効果という概念自体、まやかしということになりますよね…。
特に2stの場合、常にマイクロロンを添加したガソリンを燃料として使用していなければ効果が持続しないということになります。
もしこれが本当だとすると、コストパフォーマンス悪すぎです(^^;)

最終的にこの記事をどう判断するかは個人の自由ですが、少なくとも日本のマイクロロン信仰については疑問を持った方がよい、ということではないでしょうか。
しかしマイクロロンは、あの有名なチューニングショップのドクター須田が推していますよね…うーん( ー_ー)

ちなみにZOILはエステル系と呼ばれる、金属表面に直接作用するタイプの添加剤のようです。
添加剤については詳しいサイトがたくさんありますので興味ある方はそちらを調べてみてください。
私も書籍などを漁って、この事実については自分自身の目で確認していきたいと思っています。